Ferrandes

フェッランデス。

イタリア・シチリアとチュニジア（アフリカ大陸）のほぼ真ん中、
イタリア最南端にあるパンテッレリーア島でワイナリーを営むサルヴァトーレ・フェッランデス。
エジプトのアレクサンドリアを起源とするズィビッボ（モスカートダレッサンドリア）は
アラブ語の「ズィビッブ干しブドウ」から名付けられたアロマティックな品種。
古くから干しブドウや甘口ワインに使用されてきました。
パンテッレリーア島はそんなズィビッボの栽培に適していると言われるが、
実は非常に困難を極めます。
畑は１年を通してアフリカから吹き付ける強風シロッコにさらされるため、
樹を高く仕立てることが出来ず乾燥も強い。
その為サルヴァトーレも島に伝わる独特の仕立てを行います。
アルベレッロ（株仕立て）の木の周りの土を掘り込んでゆき、
穴の中にブドウが植わっている形にする事で、
シロッコによってブドウが倒されることがなくなります。
それにより地表より低い温度を保ちつつ、穴の中に雑草が生えたところに湿度がこもることで
雨の降らない乾燥した時期をブドウが乗り越える事ができるようになります。
ワインは天日干ししたズィビッボ（モスカート）から甘口のパッシーとのみを生産。
ワイン以外にもズィビッボの干しブドウや
トラパーニ産の塩を使用したカッペリ（ケッパーの塩漬け）も造っています。